地域コミュニティづくりの推進 2

地域において、すでに各所でコミュニティ回復の動きがあることは先に見てきました。


生協はそれらと手を結び、あるいはそれらを組織化していくのでなければならず、組合員はその先頭に立つのでなくてはなりません。


こうして、地域に一歩一歩コミュニティをつくりあげていく運動を推進することです。


これは現にすでに行われていることでもありますが、そのいっそうの展開が求められます。


この場合、さしあたっては地区センターが、地域コミュニティ形成の核になることになるでしょう。


これに関連して「新5力年計画」では、その基本計画の②においてコミュニティ・クラブを各地域につくりあげていくことがうたわれています。


ここで考えられているのは、組合員の地域コミュニティの形成のようです。


これは、しかし、組合員を越える地域コミュニティの形成にも展開されるべきものでしょう。


ともあれ、この動きは、福祉社会への、そして人格協同社会の実現への第一歩として推進されるべきもの、といわねばなりません。


社会体制にかかわって生協運動の進むべき方向を概括すると、以上のようにまとめることができるように思われます。

地域コミュニティづくりの推進

もしも生協内部においてそれができなければ、人格的協同社会を世間に広げていくこともできないでしょう。


生協組織でのその成否は、協同社会への「第三の道」の可能性を左右することにもなります。


その意味において、協同組合組織は、協同社会の実験場であると同時に、その砦でもあります。


何度もいうが、生協運動は、たんに消費生活運動にとどまるものではありません。


一つの社会運動でもあります。


協同社会を築きあげていく拠点ともなるのでなければなりません。


・・・以上のところにすでに含まれていることですが、生協は協同社会を実現していこうとする一つの社会運動でもあるのですから、コミュニティづくりも組合員の間だけにとどまるのであっては、まったく不十分でしょう。


地域のコミュニティづくりにも力が注がれなければなりません。

生協の組織方向 3

幸いにして、これを可能にするような技術的進歩が出てきました。


情報技術が猛烈に進んできたことです。


これを利用することができます。


今日の情報技術を生かすと、不断のフィードバックのなかで、決定はそれぞれにやりながら、全般的な意思統一をしていく技術的な可能性が開かれてくることになります。


いわゆる「分散型ネットワークシステム」です。


決定を分散しながら、全体をまとめあげていく、そうしたネットワークシステムをつくりあげていく可能性が、今日、開かれてくるようになっています。


「新5力年計画」では、基本計画の1.がこれに関連しているようです。


共通システムの開発計画がいわれる場合、一番考えられるべきことは、分散型ネットワーク化を進めて、連邦型の組織の全体を、民主的かつ効率的にまとめあげていくことのようです。


この試みのもつ意味は重大です。


もし、これに生協が成功するとなると、生協組織のなかに、人格協同社会のひな形ができるということになります。


そう考えると、生協組織はそれ自体が新しい協同社会の一つの実験場だともいえるでしょう。

生協の組織方向 2

生協は事業体ですから、民主化と同時に効率化もゆるがせにはできません。


この点からすれば、分散と同時に全般的な統合が行われるようにしなければなりません。


これが非常にむずかしいところです。


が、その方向が必要なことは明らかです。


分散と参加を進めながら、同時に全般的な統合と効率化を図っていくことです。


ですが、そうならば、生協全体は一つの単一国家のようなものにはなりえないことになります。


いくつもの独立の国家からなる、一つの連邦のような性質をもったものになるはずです。


連邦的な組織に、組織化が進んでいかなければならないでしょう。


一国のような形にまとめあげていこうとすると、どうしても官僚化するのです。


したがって、例えば、地区生協がそれぞれ独立しながら、全体として灘神戸生協ができているという、一つの連合体のような組織にしていかなければならないと思われます。

生協の組織方向

こういう状況のなかで、効率的でありながら民主主義を実現して、官僚主義に陥らないようにするにはどうすればよいかが、生協の今後の最重要課題の一つとなります。


民主制のキーポイントは参加にあります。


民主主義を徹底しようとすれば、当然、まずできるだけ決定権の分散が図られねばならないでしょう。


灘神戸生協は、組合員数が実に90万人を越えておりそれを100万生協にしようとしているのですから、これだけのものを全体として組織しようとすれば、官僚主義に傾く危険があります。


それを避けて民主主義を徹底しようとすれば、可能な限り決定権を分散する必要があります。


地区別あるいは分野別に、いっそうの独立性を与えていくことが必要になるでしょう。


そしてそれぞれにおいて、組合員が参加する方式が工夫されるべきでしょう。


分散と参加を進めることです。


しかし、それだけでは分裂の危険があります。


そうでなくても、全体としての効率が落ちる可能性があります。

生協の出番 4

民主制の核心は参加にあります。


できるだけ多くの人々が参加して、みんなで合議をやっていくということです。


しかし、組織が大きくなると、そんなことは事実上できなくなります。


効率的でしょうとすればするほど、それがむずかしくなります。


ですから、組織をつくって、誰か非常に有能な人を入れて、物事をどんどん決めていこうとします。エグゼクティブトレードによると、一種の独裁的な形態になり、官僚主義に陥っていく危険が、どうしてもあります。


生協も、というよりも本来民主主義の原理に立っている生協はことに、組織の拡大とともにこういうジレンマに苦しむようになります。


生協規制の論議が起きたとき、「民主的な運営の可能性」ということが問題になり、適正規模の論議が出てきたのも自然のことです。

生協の出番 3

生協が成長して規模が大きくなってくると、いったい民主主義の原理で組織できるのかどうか、という問題が起こってきます。


規模が拡大すればするほど、いろんな規則ができ、職能の分化と階序が必要になってきます。


そして組織を人間が動かすよりも、組織によって人間が動かされるようになります。


これを「官僚制」といいますが、規模の拡大とともにそういう傾向が深まってくる可能性があります。


官僚制とは、もともと国家の行政機構から出てきた言葉ですが、どんな組織でも規模が大きくなると、そうした傾きが出てこざるをえません。


職能のヒエラルキーが生まれ、各レベルの仕事が規則によってどんどん処理されていきます。


ことが規則通りに運んでいる場合は、非常に効率がいいですね。


官僚制は一般に、大きな組織の運営の効率化を目ざして生まれてきたものです。


生協もまた例外ではありえません。


規模の拡大とともに、どうしても官僚制的な傾向が現われてきます。


ここに、生協も成長し拡大していくと、民主主義の組織原理が実現できるかどうかが、非常に大きな問題になってきます。

生協の出番 2

少なくとも、自由資本主義が支配していた第一次大戦前や、その自由資本主義が崩れて左右の全体主義が急伸していた戦間期に比べると・・・


生協の社会理念と現実の社会体制の間のへだたりは、今では大きく縮まってきていることは確かです。


いずれにせよ、社会の体制動向からしても、そのなかで生じてきているコミュニティの回復要求の高まりからしても、生協運動は、かつてよりもはるかにその出番を迎えているといえるのではないでしょうか。


社会体制から見る限り、歴史上、今日ほど生協の出番がやってきたことはない、とさえいえそうです。


そういうなかで問題になるのは、生協の組織です。


生協は、その基本精神からして、組織自体が人格協同体の性格をもったものでなくてはなりません。


その場合の組織の原理は、初めに見たように、広い意味での民主主義でなければなりません。


つまりインテグラルな民主主義でなくてはなりません。


この組織原理は不変のものです。

生協の出番

社会体制の今日の動きは、なによりも生協にとって看過できないことです。


生協は、トータルとしての生活文化の向上に資することを目的としています。


そして生協は、もともと人間的な協同社会の実現を目ざす一つの社会運動でもあります。


生協がもし、その精神を忘れないのであれば、今日、社会的に求められてきているコミュニティ形成の先頭に立ってしかるべきではないでしょうか。


「新5力年計画」、ことにその基本計画において、コミュニティ活動を強化する方針が打ち出されていますが、これは当然のことです。


生協運動はその初めから、人々が自由であると同時に、互いに思いやり働きあう協同社会の実現を目ざして、自由放任の個人主義も全面中央管理の全体主義も排してきました。


自由資本主義と管理社会主義の両極の一元体制がともに行きづまって、明示的にであれ暗黙のうちにであれ・・・


事実上、「第三の道」が模索されている今日の社会状況は、生協運動が志向してきたその方向に世界が動いていることを示すもの、とはいえないでしょうか。

絶世の美女、乙樽

沖縄ツアーなどでも必ずといっていいほど予定地に組まれる人気の観光史跡、今帰仁城跡。


その城跡には、絶世の美女といわれた志慶真の歌碑があります。


乙樽の話は、王の名前が明らかでなく史書にも記載されていないので、いつの時代のことかはっきりしません。


今帰仁城の王が北山王といわれて、はじめて史書にあらわれるのは伯尼芝という王からで、たぶんそれより以前のことが言い伝えられたものと思われます。


伯尼芝は弘和3(1383)年、明に入貢して、明の太祖から琉球国北山王に封じられたのですが、その後、北山王は三代つづいただけで、応永23(1416)年に首里の中山王に滅ぼされたからです。


この北山の滅亡のもようは、琉球を統一した中山側の正史に、かなり説話風に記されています。


ときの北山王ははん安知といって、自らの武勇をたのんで女色にふけり、民をしいたげていました。


そのため配下の有力な按司がつぎつぎに離反して、中山側につきました。


そこで中山王尚巴志は、それらの勢力をも合して、北山攻略の大軍をすすめました。


しかし、北山城は天瞼の要害であるうえ、王は武勇にとみ、家来の本部大原というのは無類の巨漢剛勇で、兵たちもみな強かったため、城は容易に落ちなかったそうです。


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